3x3x3 回転記号

ルービックキューブなどのキューブパズルの動きは「回転記号」で表現されます。

つまりこう

まずはビデオでさらっと学習!



 
 
 
 

基本的なルール

まず3つのルールを紹介します。

 1. 面   2. 向きと角度   3. 層 

1. 面(どこを動かすか)

6つの面に記号が割り振られています。たとえば [ F ] は前面の回転を表します。


 

2. 向きと角度

各面の動かしかたは3通りあります。F面なら [ F ]、[ F’ ]、[ F2 ] です。

各面の「時計回り」は、各面に張り付いた時計や、各面に突き立てたネジをイメージするとわかります。
キューブの向きを変えて、各面を正面から見てみるとイメージしやすいかもしれません。イメージが湧いたらキューブの向きを戻して、動かします。
この感覚は指が覚えてくれます(後述)。

3. 層

「2層まわし」というムーブがあります。[ Rw ]、[ Fw ] というふうに [ w ] を付け加えて表現します。
または、[ r ]、[ f ] というふうに小文字のローマ字で表現されることもあります(後述)。


 
 
 
 

スライス / 持ち替え

ここまでの知識で大抵の手順を読むことができます。
続いて、スライスムーブと持ち替え記号について学びましょう。

 4. スライス   5. 持ち替え 

4. スライスムーブ

[ M ] と [ M’ ] の向きを確認しておきましょう。[ R ] ではなく [ L ] と同じ向きなんですね。薬指などでまわしやすいのが [ M’ ] です。
[ E ] を使うことはほとんどありません。
[ S ] はトリッキーですが一部のOLL手順に採用されています。ただ向きは普通に [ F ] 準拠なので特別な暗記は不要です。

[ M ] と [ S ] がそれぞれどの層を表すか、そして [ M’ ] の向きはどちらか、この2点を覚えておくと便利でしょう。


 

5. 持ち替え記号

小文字の [ x ]、[ y ]、[ z ] はキューブの持ち替えを表します。
向きは [ R ]、[ U ]、[ F ] 準拠です。


 
 
 
 

補足

以上の知識で3x3x3の全ての手順を読むことができます。
ここからはみなさんのお役に立ちそうな情報を補足していきます。

[ D’ ] ってどっちだ・・・?

U面やR面ならまだしも、裏側3面の「時計回り」はいつまで経ってもわかりにくいものです。
これは指で覚えます。たとえばみなさんは [ U’ ] から左手の人差し指を、[ U ] から右手の人差し指を連想されると思います。

少しトリッキーですが、D面は薬指や小指でまわすことができます。
「あ、右手が [ D’ ] なのか、逆にね。」と地道に慣れていきましょう。
 

[ Rw ] = [ r ]

3x3x3において [ Rw ] と [ r ] は同じです。これらが共存することはありません。海外では [ r ] のほうがメジャーです。
4x4x4では別の意味を持ち、 [ Rw ] と [ r ] が共存しています。


 

[ U2 ] と [ U2′ ]

[ U2 ] と [ U2′ ] の結果は同じですが、動かしかたは異なりますね。
「ここは反時計回りのほうがまわしやすいよ」という意味であえて [ U2′ ] と書くことがあります。

この表現が取り入れられていない場合、つまり全て [ U2 ] と書かれている場合は、どちら側にまわすべきかを適宜判断します。
もちろん他の面についても [ R2′ ] というふうに書くことがあります。
 

手順の逆再生

これはF2Lの16番です。完成状態のキューブを16番の状況に「戻す」方法は以下の通りです。

1. 再現したい状況の向きでキューブを持つ
2. 持ち替え記号がある場合、予め持ち替える(これが手順終了時の向きです)
3. 手順を逆から回す※

※ここが難しいところです。回転の向きを逆にする必要があります。
すなわち、[ R ] を [ R’ ] に、[ R’ ] を [ R ] にというふうに、[ ‘ ](プライム)の有無を逆にしていきます。
[ U2 ] のような180°の回転はそのままでいいですね。


 
 
 
 

スクランブル

キューブの崩し方を表す「スクランブル」も回転記号で書かれています。

白上・緑前

標準的な配色のキューブをスクランブルする場合、必ず「白上・緑前」の向きで始めます。

スクランブルには2層まわしやスライスムーブは登場しません。
したがって、スクランブル終了までセンターの色は変わりません。U面センターは常に白、R面センターは常に赤というふうに。
 

スクランブルはこんな感じです。
スクランブル完了時のイメージと展開図を用意しました。正しくスクランブルするとこの通りになるはずです。

スクランブルには確認用の展開図が付属することが多いです。
全てのピースを確認するわけではなく、F面の緑のような特徴的な模様を見て「合ってそうだな」と納得します。

オンラインの大会 TORIBO Contest では競技者自身がスクランブルを行います。
その直後にインスペクションタイムが始まるという事情もあり、いまのところ展開図を表示していません。
 
 
 

 
 
 

みなさんお疲れさまでした。これで世界中の手順を読むことができるはずです。
まずは TORIBO CFOP 手順表 などで基本的な手順を身に着けましょう!