10月2、3、4日に中国の広州で、「China Championship」が開催されました。
スピードキューバーにとって中国といえば、競技用キューブのメーカーがある国として有名です。
今大会では、Gans、YuXin、QiYi、MoYuという今最も熱い4社がスポンサーになっていました。
さらには各社が世界トップクラスの競技者を招待してくれることもあり、大注目の大会になりました。
私も参加して非常に満足した大会でしたので、その楽しかった様子をみなさまにお伝えしたいと思います!
1日目
大会は学校の多きな教室で開催されました。
縦に長い教室なので、一定間隔にモニターがあり、前の映像が映し出されるようになっています。
サブイベントは小さめの教室で行われました。
中国の広州はこの時期でも最高気温は30度を超えていたので、大会会場にいるキュービストたちは皆半袖Tシャツです。
中にはメーカーのロゴが入ったTシャツを着ている人もいました。
会場に着いた途端、人の多さに驚きました。
後で聞いたところによると、なんと500名以上の参加があったそうです。
これは世界大会レベルの規模です。
お隣の香港や、台湾など海外からの参加も多かったようです。
そんなたくさん人がいる会場であったにもかかわらず、招待された世界トップクラスの選手たちはとても目立っていました。
サインと写真の対応だけで1日が終わってしまような雰囲気でした。
会場に着くや否や、招待選手のFeliks Zemdegs、Mats Valk、Collin Burns、Antoine Cantinと挨拶を交わしました。
4人とも学生で、日本のキュービストたちと同じような勉強熱心でセンスに溢れる少年たちに見えました。
彼らはそれぞれ
Feliks → Gans
Mats → QiYi
Collin → YuXin
Antoine → MoYu
から招待されていたようです。
メインで使っているキューブが4人とも違っていたようですね。
いざ競技が始まると、会場中が大盛り上がりでした。
Feliksくんが5×5と4×4世界記録を更新するなど、凄い記録がどんどん出ました。
この大会に来て本当に良かったと思いました。
せっかく中国に行くなら、何かトライボックスとしてお土産を持って行こうということになり、ステッカーを500セット用意しました。
参加者名簿を見て人数が多いことは確認していましたが、まさか本当にこれだけの人が集まるとは思っていませんでした。
私は中国語はもちろん、英語も十分に話せませんので、お土産配りには苦戦していました。
そんな私にお土産配りを協力してくださったピラミンクスの中国記録保持者、Wang Yiさんには心から感謝しています。
本当に言葉って大事なんだなと痛感しました。
あっという間に大会1日目が終わり、夕食に行くことになりました。
私は日本語が話せることでおなじみのCollinくんと3日間一緒に食事をとることになりました。
Collinくんにも心から感謝しています。
中国の打ち上げは凄いです。
なんと、DaYan、mf8、SmaZのデザイナーの方たちと一緒に食事しました。
キューブパズルのオンラインショップを経営している私にとって、この出会いはとても嬉しかったです。
写真はDaYanシリーズを手掛けたDaqin Baoさん。
DaYanの箱の写真で何度も見ていますよね。
皆さん非常にユニークな方たちでとても楽しかったです。
大興奮の1日目でした。
2日目
大会2日目は少し時間にも余裕が出てきて、招待選手たちは休憩室で談笑していました。
そのようすは動画でぜひご覧ください。
解き方や手順の話をはさみながら、なんどももの凄い速さでキューブを解いていますね。
必見です。
お昼休みに皆で1枚。
待機所で出番を待つ招待選手たち。
大会2日目もちろん大盛り上がり。
素晴らしい記録に歓声が飛び交います。
中国人のトップ選手たちも大活躍していました。
2日目の夕食はなんとMoYuがお店を貸し切ったパーティに参加させていただきました。
ラッキードローや新商品のプレゼンテーション、トッププレイヤーたちによるレースの余興などなど盛りだくさんの内容でした。
中国の大きな特徴として、メーカーと選手の距離が近いというところがあります。
これは世界でも唯一のことであり、非常に異質です。
羨ましいと感じました。
中国はこれからキューブ強豪国になっていきそうな気がします。
いつも仕入れでお世話になっているHK Now Storeを経営されているご夫妻と。
感謝を直接伝えることができてとても嬉しかったです。
3日目
会場に到着して早々、Meffert教授とお会いしました。
ピラミンクスの開発者として世界的に有名です。
最終日ですので、各種目の決勝が続きます。
予選とはまた違った緊張感があって、見学の私もなぜかドキドキしてしまいました。
写真は3x3x3の決勝進出者たち。
大きな大会ですので、3x3x3の決勝は演出が派手になっていました。
16位から順番に2人ずつ呼ばれて、交互に試技を行うおなじみのスタイル。
非常にレベルが高く、8秒、7秒が頻繁に出て会場が湧きます。
14人が終わって最後の2人、MatsくんFeliksくん。
最後まで僅差のタイムを出し合っていたので、見ていてとても面白かったです。
こんなに面白い試技を見たのは初めてでした。
まさにスポーツ観戦を楽しんでいるような感覚でした。
中国大会、最後まで最高のエンターテイメントでした。
Feliksくんの最後の試技、つまり中国大会最後の試技が終わった瞬間、なんと台風による停電が発生しました。
会場中が一瞬困惑しますが、すぐに拍手喝采と大きな歓声に包まれました。
停電の中で行われるエンディングセレモニー。
ドラマチックではありましたが、運営の方たちは大変そうでした。
ハプニングにも笑顔で対応する姿勢が素敵でした。
後になって思えば、もし決勝の途中で停電が発生してしまっていたら大問題でした。
結局最後まで停電は復旧しなかったので、考えるだけでもゾッとします。
最後は薄暗い部屋で皆と別れの挨拶を交わして大会会場を後にしました。
本当に最高の大会でした。
中国旅行最後の夕食を一緒に食べてホテルでお別れしたBurnsご一家と。
日本で行われたルービックキューブデーからご縁があり、これでお会いするのは3度目になります。
日本とアメリカ、とても遠いですが、これからも交流していきたいです。
中国大会が終わり一仕事終えたと思いきや、帰りの空港でFeliksくんと会いました。
偶然同じ時間の便でした。
紛れもなく世界一のスピードキューバーである彼ですが、とても好印象な少年でした。
この旅行で最後に彼とゆっくりお話することができたことは、良い思い出になりました。
以上、簡単ではありますが、中国大会のようすでした。
たくさんの競技者、メーカー、デザイナーと出会い、交流することができて、私にとって唯一無二の素晴らしい経験になりました。
海外の大きな大会はとても楽しいので、皆さんも積極的に参加してみてはいかがでしょうか。
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